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【ダイエットの栄養】ビタミンB2の効果と不足症状、摂り方

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ビタミンB群に含まれる栄養素の一つである、ビタミンB2は成長に深く関わっています。
ただし、子どもから大人への体格の変化だけが体の成長ではありません。
ダイエットをして、より健康で美しい肉体へと生まれ変わることも成長です。
成長と再生を担うビタミンB2も、ダイエットに深く関わっています。
ここでは、ビタミンB2の効果や摂取方法などを説明していきます。

1.ビタミンB2とは?

"発育のビタミン"とも呼ばれるビタミンB2は、リボフラビンという別名でも知られています。

また成長を促す作用を持っていることから、ビタミンG(成長因子:growth factor)と呼ばれていたこともありました。

この別名からもわかるように、ビタミンB2は、消耗した細胞を新たな細胞へ生まれ変わらせる"成長"の役割を持っています。成長期を終えて、大人になってからも同様です。年老いてからも、細胞の成長は停止しません。
何故なら、人間の体は、ずっと同じ細胞で構成されているわけではなく、日々、新たな細胞に生まれかわっているのです。肌のターンオーバーに代表されるように、古くなった細胞は老廃物として体外へと排出されていきます。
髪や爪などが伸びていくのも、ビタミンB2の働きによるものです。
他にも、酸素を運ぶ赤血球の形成や、免疫力をアップさせる抗体の生成、ホルモンを生成して代謝を維持する甲状腺の機能保持など、さまざまな面で役立っています。

また、ビタミンB群は、おもに炭水化物、糖質、脂質といった、三大栄養素をエネルギーに換える役目を担っています。中でも、ビタミンB2は脂肪に直結しやすい"脂質"をエネルギーに換えるという特徴があります。
脂質はダイエットにおいて、もっとも減らしたい栄養素です。脂質の分解に深く関わっているビタミンB2は、ダイエットと切り離せない関係にあるといえます。

 

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2.ビタミンB2とダイエット

ビタミンB2は、脂質をエネルギーに換える作用を持っています。
ただし、脂質を燃やす作用そのものが、ビタミンB2によって、行なわれているわけではありません。
ビタミンB2が脂質に及ぼす影響を理解するためには、まず脂質について知っておく必要があります。

脂質が体内で果たす役割

ダイエットにおいて脂質ほどの邪魔者は他にありません。健康を害する要因として、取り上げられることも多く、すっかり嫌われ者となっている脂質ですが、エネルギー源となる栄養素としては高い役割を果たしています。
脂質の役割は、おもに以下のようなものです。

  • 代謝を司るホルモンの原料
  • 生体膜の成分
  • 体温を保つ
  • 臓器や血圧など生体活動をコントロールする
  • 空腹時の備蓄燃料

このように、脂質は体内で多くの役割を果たしているのです。脂質が完全にカットされた場合、人間の体にはさまざまな異常が起こります。
もっとも大きな脂質の役割は、空腹時の備蓄燃料という点です。
人間の体内で生み出されるエネルギー(カロリー)は、運動することだけに使われているわけではありません。心臓や脳といった生命活動に必要な臓器を動かす際にも、カロリーが使用されています。備蓄燃料である脂質が完全に失われると、空腹になると同時に、内臓の活動が弱まってしまうことになります。

脂質をエネルギーへと換える仕組み

脂質は酸化還元酵素、脱水素酵素という酵素によって、エネルギーへと変換されていきます。
ただし、酸化還元酵素、脱水素酵素は単独では脂質を分解することができません。
脂質を分解するためには、ビタミンB2の助けが必要となります。
ビタミンB2はいわば、酵素の起爆剤のようなものです。
ダイエットを経験したことがある人なら、誰でもわかっていることですが、脂質はなかなか燃焼されません。ビタミンB2の補助がなければ、酵素の働きは停滞してしまい、ダイエット効果を得ることも難しくなります。

脂質以外の栄養素もエネルギー化するビタミンB2

ビタミンB2は脂質以外に、タンパク質や炭水化物(糖質)のエネルギー化にも貢献しています。
特に炭水化物のエネルギー変換は、ダイエットにおいて重要です。
炭水化物は栄養素の中で、もっとも優先してエネルギーに変換されます。
つまり、炭水化物を燃焼してからでないと、脂質は燃焼されないのです。
このことからも、ビタミンB2は、総合的なダイエット効果を期待できる栄養素である、といえます。

過酸化脂質を分解する働き

人体にさまざまな悪影響を及ぼす"過酸化脂質"を分解するのも、ビタミンB2の役割です。
過酸化脂質とは、体内に溜まった脂肪酸が活性酸素と混ざり合い、酸化して生み出されるものです。過酸化脂質は、細胞膜を傷つけるため、動脈硬化や心筋梗塞などの原因となります。また、一つの細胞が過酸化脂質によって傷つけられると、連鎖的に隣の細胞にも酸化が広がっていきます。このことによって、内臓の細胞だけでなく、肌や髪など体全体の細胞に影響を及ぼし、老化を早めることにも繋がります。
ビタミンB2は脂質の分解と同じように、過酸化脂質を分解するための酵素の働きも補助しています。過酸化脂質を減らすために、必須となる栄養素なのです。

3.ビタミンB2の効果

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ビタミンB2にはダイエット効果以外にも、健康・美容において、さまざまな働きを担っています。

育毛効果

ビタミンB2は新たな細胞を作り出す成長のビタミンです。
髪の生え変わりだけでなく、髪が伸びていく時にもビタミンB2は使われています。
美しい髪を作り出すためには、シャンプーなどの外部ケアだけでなく、ビタミンB2を摂取して内面からケアしていくことも重要です。

ニキビや乾燥肌の改善

人間の皮膚は一定の周期で新たな皮膚に生まれ変わっています。
この生まれ変わりのシステムを"ターンオーバー"と呼びます。
生きている限り、ターンオーバーは続いていきますが、年齢とともに生まれ変わりの頻度が少なくなったり、新たな細胞が作られにくくなっていきます。
これがシワやシミといった、肌の老化となるのです。
また、空気の乾燥や紫外線、花粉や埃などの汚れにより、年齢が若くてもターンオーバーが正常に行なわれないことがあります。
ビタミンB2を摂取して、肌の再生能力をアップさせることにより、正常なターンオーバーを継続させることができます。

粘膜の再生もビタミンB2の役目

ビタミンB2は、皮膚だけでなく粘膜の再生にも関わっています。
特に消耗が激しい口の周りの粘膜は、ビタミンB2の影響を過分に受けています。
口角炎や口内炎といった症状の予防には、ビタミンB2が最適です。

目の保護

目もビタミンB2が保護している粘膜です。充血や疲れ目を改善してくれます。
角膜の保護にも効果があり、失明の危険がある緑内障の予防や治療にも役立っています。

生活習慣病の予防

過酸化脂質を分解することにより、動脈硬化や脳卒中、心筋梗塞などの重い成人病を防ぐ効果があります。
過酸化脂質は脂質が酸化したものです。細胞を傷つけていくため、老化の原因ともなっています。アンチエイジングとともに語られることが多い言葉ですが、血管や臓器といった生命活動を阻害する要因としても、問題視されています。
脂質を分解するビタミンB2には、過酸化脂質を分解する効果もあります。

ホルモンの生成

ビタミンB2はホルモンを生成する甲状腺の活性維持に関わっています。
ホルモンはダイエットにも大きく影響する体内成分です。
ホルモンバランスが乱れると、体温調節や新陳代謝が正常に行なわれなくなるため、痩せにくい体質になってしまいます。
冷え性や便秘、むくみにも、ホルモンバランスの乱れが関わっていることが多いのです。
ビタミンB2を摂取して、ホルモンが正常に分泌されるようにしていきましょう。

4.ビタミンB2が不足した場合

ビタミンB2が不足すると、細胞の発育や成長が阻害されます。
その結果、ニキビや肌荒れ、粘膜の炎症(口角炎、口内炎など)、目の充血・眼精疲労など、粘膜や皮膚の細胞が傷つきやすく、修復されにくいという症状が現れます。
粘膜には内臓も含まれるため、ビタミンB2不足が深刻化すると、胃痛や腸炎など内臓の炎症が起こる場合もあります。

また、油分が多い肌質もビタミンB2の不足によるものとされています。皮脂が大量に分泌される要因には甲状腺の不調、皮膚炎による分泌異常などが考えられます。

長期間に渡って、ビタミンB2が足りない状態が続くと、過酸化脂質の増加に伴う内臓疾患や老化の進行が起こります。回復力の低下や免疫力低下により、風邪を引きやすくなる場合もあります。
過酸化脂質は体の全ての器官に悪影響を与える体内成分です。ダイエットにおいても、新陳代謝の低下や慢性的な肉体疲労によって、脂肪の燃焼を阻害されます。

5.ビタミンB2の摂り方

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ビタミンB2は水溶性ビタミンに分類されます。
水溶性ビタミンは水と混ざりやすく、摂取が難しい栄養素です。
適切な摂り方で補給していかなければ、一日の目安量を摂取することは難しくなっています。

ビタミンB2の摂取目安量

ビタミンB2の一日あたりの摂取量は以下のとおりです。

成人男性の場合 1.6mg
成人女性の場合 1.2mg

これは食べる量ではなく、栄養として吸収すべき目安量です。
ビタミンB2は食事で摂取して体内に取り入れてからも、水と結合し、栄養として吸収されることなく体外へ排出されてしまうことが多い栄養素です。
食品のパッケージに表記されている含有量よりも、実際の摂取量は少ないと考えておきましょう。

ビタミンB2の過剰摂取と副作用

ビタミンB2は水に溶けやすい水溶性ビタミンです。
食事で体内に取り入れた後も、胃や腸の中で水と混ざり合い、多くは栄養として吸収されることなく、尿として体外に排出されてしまいます。

よって、現在、ビタミンB2の過剰摂取による副作用は認められていません。
特に食事による過剰摂取はないといえるでしょう。
食事でビタミンB2を過剰摂取しようと思えば、相当な分量を食べなければいけません。
ビタミンB2が含まれる食べ物だけを食べ続けることになるため、他の栄養素が不足してしまい、結果的に健康が損なわれることになります。もちろん、ダイエット効果も見込めません。

例外として注意しておくべき副作用は、栄養ドリンクやサプリメントによるビタミンB2の摂取です。
副作用と呼ぶほどの症状ではありませんが、ビタミンB2が尿として排出された場合、尿の色が濃い黄色になることがあります。
この色はビタミンB2の色であり、健康を損なっているわけではありません。

ビタミンB2の含有食品

ビタミンB2が多く含まれる食品を紹介していきます。
特記していない場合、100gあたりのビタミンB2含有量を記しています。

動物のレバー

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動物のレバーには豊富なビタミンB2が含まれています。
もっとも多く含まれている動物のレバーは豚レバーです。
豚レバーは他の食品と比べても、ダントツのビタミンB2含有量となっています。

豚レバー3.6mg
牛レバー3.0mg
鶏レバー1.8mg

豚はビタミンB2の宝庫といってもいい動物です。
豚肉そのものにもビタミンB2が豊富に含まれています。
ただし、脂質は決して少ないとはいえない食品ですので、ダイエットに豚肉を使う場合、糖質の量を減らすなどの対応策が必要となります。

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動物のレバーほどではありませんが、サバや鮭などの魚類にも、ビタミンB2が含まれています。中でも特に、うなぎのビタミンB2含有量が群を抜いています。

うなぎ 0.74mg
サバ 0.54mg
銀鮭 0.14mg

魚からビタミンB2を摂取する場合、皮の部分も食べられる魚を選ぶようにしましょう。魚は皮の部分にビタミンB2が多く含まれています。
うなぎの蒲焼はカロリーが高めとなっているため、ダイエットと並行して摂取するなら、サバの塩焼きがオススメです。

乳製品

乳製品の中では、粉末状の脱脂粉乳がもっともビタミンB2を多く含んでいます。

脱脂粉乳(粉) 1.60mg
パルメザンチーズ 0.68mg
牛乳(コップ1杯 200g)0.30mg
ヨーグルト(全脂/無糖) 0.14mg

牛乳のビタミンB2含有量は乳脂肪分の濃度によって変化します。
濃度が高いもの(特濃などの表記があるもの)のほうがビタミンB2が多く含まれています。
ただし、乳脂肪分が高い牛乳はカロリーも高くなっています。
ダイエットを行なう場合は、無糖のヨーグルトがオススメです。

鶏の卵にはビタミンB2だけでなく、良質なタンパク質も含まれています。
タンパク質は筋肉を作るために必須となる栄養素です。

鶏の卵(1個)0.24mg

ダイエットを行なう場合、炭水化物や脂質は控えるべきですが、タンパク質はしっかり摂るほうが効率よく痩せられます。筋肉量が増えると、体を動かす際に使用されるカロリーの消費量も増えるためです。
ビタミンB2と良質なタンパク質の摂取により、燃焼効率が良い=痩せやすい体を作ることができます。

調理の際の注意点

ビタミンB2は、"光に弱い"という特性を持っています。
光が当たる場所に食品を置いておくと、食品に含まれるビタミンB2の量はどんどん減っていってしまいます。冷蔵庫や光が入らない容器で保存する必要があります。

また、ビタミンB2は水溶性ビタミンであるため、調理中に使用する水でも洗い流されてしまいます。食材を洗い過ぎないように注意しましょう。
水を使う料理を作る場合、煮汁ごと食べられるようなメニュー(スープなど)で食べるよう心がけてください。

6.まとめ

ビタミンB2は成長と育成に深く関わる栄養素です。
髪や皮膚、爪の細胞を新たに生まれ変わらせるだけでなく、粘膜の補修にも関わっています。ビタミンB2を摂取することにより、眼精疲労や口内炎を予防することができるでしょう。
また、内臓も粘膜の中に含まれます。
ダイエットが上手くいかないという人は、ビタミンB2が不足していることによって、胃腸の働きが低下している可能性があります。消化器の不調はダイエットを妨げます。ビタミンB2を摂取して、粘膜の保護に努めていきましょう。

なお、もっとも注目したいポイントとして、ビタミンB2には"脂質の分解を助ける"という効果があります。直接、脂質を分解しているのは酵素という栄養素ですが、酵素が働くためには、ビタミンB2が必須となるのです。
つまり、しっかりとビタミンB2を摂取しておけば、脂質の分解効率がアップして、ダイエットしやすい体になるということです。

加えて、ビタミンB2は過酸化脂質という悪性脂質の分解も助けています。
過酸化脂質が減少することにより、生活習慣病やアンチエイジングなど、ダイエット以外にもさまざまな美容・健康効果を得ることができます。

このように、ビタミンB2は美しく健康的に痩せるためには重要な栄養素となっています。
ただし、体外に排出されやすく、栄養として吸収されにくい水溶性ビタミンですので、こまめに分けて摂取していくことが望ましいでしょう。