アーモンドダイエットの効果と方法を徹底解説!
海外のセレブやモデルからも高い人気を集めているアーモンドダイエット。
しかし、アーモンドは保存食としても名高く、高カロリーな食材として有名です。
高カロリーなアーモンドが、どうしてダイエット食材として取り上げられているのでしょうか?
ここでは、アーモンドダイエットの効果や方法、注意点などを紹介していきます。
1.アーモンドとダイエットの関係
アーモンドは長い歴史を持つ食材です。
文明が生まれた頃から、栄養価が高い食べ物として、人間の食生活に用いられてきました。
アーモンドの歴史
アーモンドはバラ科サクラ属の植物です。近縁の植物には桃や梅などがあります。
柔らかく甘い果肉を持つ桃とアーモンドが、同じ植物に分類されているのは、少し不思議に感じますが、実際に桃とアーモンドは同一の植物であったと考えられているのです。
桃とアーモンドは地殻変動によって、生育地域が中東と東アジアに分断されて、それぞれ独自の進化を遂げました。
中東の渇いた大地で育ったアーモンドは、少ない水分をしっかりと内側へ閉じ込めておくために、硬い殻に覆われた実をつけるようになったといわれています。
紀元前から食べられていた食材
地殻変動が起きている時代から地球上に自生していたアーモンドは、食べ物としての歴史も古く、紀元前4000年ごろから食されていた食材です。
当初、メソポタミア地域で食されていたものが遊牧民によって、ヨーロッパやエジプトに伝わっていきました。ツタンカーメンの墓にもアーモンドが入れられたという記述があります。
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アーモンドは高カロリー?
遊牧民が食していたことからもわかるように、アーモンドは少ない量でじゅうぶんな栄養を摂ることができる高カロリーな食べ物です。同時に、長期間に渡って保存できる乾物食材であり、現代においても、緊急時の非常食として活用されています。
このことから、長年に渡って、ダイエットには適さない食材であると考えられてきました。
実際に、白米が100gあたり168kcalであるのに対して、アーモンドは100gあたり606kcalもあります。
しかし研究を重ねていくうちに、アーモンドには高いダイエット効果があると判明したのです。
アーモンドダイエットのポイント
アーモンドダイエットのポイントは、”不飽和脂肪酸”と”食物繊維”と”ビタミンB2”です。
加えて、少量で満腹感を得られるという点も、ダイエットに最適であるといえるでしょう。
健康効果も高く、アンチエイジングなどの美容効果も期待できるため、女性からの人気が高いダイエット方法となっています。
2.ダイエットに役立つアーモンドの栄養素
アーモンドには、ダイエット効果を得られる、さまざまな栄養素が含まれています。
まずはアーモンドの栄養素からダイエット効果を見ていきましょう。
不飽和脂肪酸
アーモンドの主成分は不飽和脂肪酸です。アーモンドを構成する栄養素の80パーセントから90パーセントが、不飽和脂肪酸で占められています。
不飽和脂肪酸は脂質(脂肪)の一つです。脂質には不飽和脂肪酸以外にもうひとつ、飽和脂肪酸という栄養素があります。
一般的に肥満のもととされているのは、飽和脂肪酸です。
飽和脂肪酸はバターやラードなど動物性の脂に含まれており、常温で固まるのが特徴です。
体の備蓄燃料である脂肪を作るために、必須とされる栄養素ではありますが、摂りすぎるとコレステロールや中性脂肪の増加を招いてしまい、肥満のもとになります。
血中に飽和脂肪酸が増えると、血管の壁に余分な脂肪が張り付いて血管を細くしてしまうため、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病の要因にもなってしまう栄養素です。
もちろんダイエットにも悪影響を与えます。飽和脂肪酸が増えると、体脂肪の割合も増加していくため、美しいスタイルを保持することはできません。
ダイエットを行なう場合、もっとも気をつけなくてはいけない栄養素といえるでしょう。
対して、アーモンドの主成分である不飽和脂肪酸は、中性脂肪やコレステロールを抑える働きを持っています。善玉コレステロールも不飽和脂肪酸によって作られるのです。
アーモンド以外にも魚類や植物油に含まれていますが、これらの食物を摂取するためには調理という過程が必須となるため、アーモンドほど手軽に摂れるものではありません。
ビタミンE
アーモンドはビタミンEを豊富に含んでいます。
ビタミンEの摂取目安量は、成人男性で1日あたり7.0mg、成人女性では6.5mgが推奨されていますが、これはアーモンド20粒から22粒程度で摂取できる量です。
ビタミンEは人間の体に必須となる栄養素であると同時に、ダイエットにも大きな効果を発揮します。
ビタミンEのダイエット効果は、過酸化脂質の増加防止です。
過酸化脂質とは、脂肪酸と活性酸素が混ざって、酸化してしまったものです。
過酸化脂質が増加すると、細胞膜を傷つけてしまい、体が酸化してしまいます。
体が酸化するということは、体が老化するということです。体が老化すると、代謝が低下してしまい、カロリーの消費量が少なくなります。
また、美肌の維持や、シミ・ソバカス・シワの予防にも、ビタミンEは大きく関わっています。
このことから、美容効果が高い食材としてもアーモンドは注目を集めています。
ダイエットとビタミンEの関係についてはこちらで詳しく解説しています。
ビタミンB2
アーモンドに多く含まれるビタミンB2は、脂質の代謝に深く関わっています。
体内に取り込まれた脂質は、酵素によって分解されていくのですが、酵素単体では分解することができません。
酵素の働きを支えているのがビタミンB2なのです。
また、ビタミンB2もビタミンEと同じく、過酸化脂質を分解する働きがあります。
ダイエットとビタミンB2の関係についてはこちらで詳しく解説しています。
食物繊維
アーモンドには、100gあたり10.4gの食物繊維が含まれています。つまりアーモンドの1/10が食物繊維でできているということです。
食物繊維はほとんど体内に吸収されない成分です。しかし、お腹の中で水分を蓄えて膨張する性質を持っているため、少量で満腹感を得ることができます。
加えて、お腹の張りや便秘を改善する整腸作用も持っています。
便秘は腸の血行を悪くして、全身の代謝をダウンさせてしまうため、ダイエットの天敵とされています。運動をせずともカロリーを消費するためには、消化機能や呼吸などによってカロリーを消費する”基礎代謝”をアップさせる必要があるのです。
食物繊維を摂取することで、便秘を解消することができれば、基礎代謝アップのために大きく役立ちます。
食物繊維とダイエットについてはこちらで詳しく解説しています。
3.アーモンドのダイエット効果まとめ
アーモンドには、以下のようなダイエット効果があります。
・悪玉コレステロールを減らす
肥満や高血圧のもとになる飽和脂肪酸を減らす効果があります。
・善玉コレステロールを増やす
アーモンドは、中性脂肪を減らす不飽和脂肪酸を多く含んでいる食材です。
・血圧、血糖値を下げる
血中に含まれるコレステロールの量を減らすことによって、血管の壁に脂質が張りつくのを防ぎます。
・脂肪燃焼を促進
全身の代謝をアップさせて、脂肪の燃焼を促進させる効果があります。
・過酸化脂質を予防
老化の原因となる過酸化脂質の形成を予防する効果があります。
・脂質の代謝をアップ
脂質を分解するために必要となる酵素の働きを助ける栄養素が多く含まれています。
・便秘解消
食物繊維を豊富に含んでいるため、便秘の解消に役立ちます。
・少量で満腹感を得られる
食物繊維が膨張し、胃や腸を満たしてくれるため、少ない量で満腹感を得ることができます。
・生活習慣病の予防
高血圧や動脈硬化といった生活習慣病の原因を予防する効果があります。
・アンチエイジング効果
老化の原因となる過酸化脂質の増加を防ぐため、アンチエイジング効果があります。
・肌のターンオーバーの正常化
代謝がアップするため、年齢とともに衰えていく肌の生まれ変わり機能を維持することができます。
・体の酸化防止
活性酸素が過酸化脂質となって体内に留まり、細胞膜を傷つけるのを防ぎます。
・筋力低下を予防する効果
代謝がダウンすると筋肉量の減少に繋がります。筋肉量が減ると筋力低下を招きます。
4.アーモンドダイエットの方法
アーモンドは痩せる栄養素を多く含む食材ですが、高カロリーな食べ物であるのも事実です。
カロリーに注意しながら、正しい方法で摂取していかなければ、逆に太ってしまう可能性もあります。
アーモンドを食事前のおやつの代わりに
アーモンドを食事に置き換えてダイエットすることはオススメできません。
アーモンドには、不飽和脂肪酸が大量に含まれているため、食べ過ぎるとお腹をくだしてしまいます。原理としては、油っぽいものをたくさん食べたときと同じです。
アーモンドを食べるタイミングは、食事前がベストです。食事前に満腹感を満たすことによって、三食の食事量を減らすことができます。
ここで注意しておかなければならないのは、必ず食事の量を減らすという点です。
アーモンドを食べた上に、通常と変わらない食事量を摂っていたら、確実に太ってしまいます。
おやつ代わりに食べる場合も同様です。アーモンドのみを間食として摂取して、他のお菓子は食べないようにしましょう。
1日の摂取量は20~30粒程度
アーモンドの1日の摂取量は20~30粒程度です。
具体的にカロリーを算出してみましょう。
アーモンドは1粒が1g程度の重さです。
そして、100gあたり606kcalですから、1粒のカロリーは約6kcalということになります。
20粒を摂取した場合の計算式は、「6kcal×20粒=120kcal」となります。
間食としてアーモンドを食べた場合、カロリーを半分以下におさえることができます。
参考までに、間食としてよく食べられるお菓子のカロリーを見ていきましょう。
ショートケーキ1個 | 約350kcal |
ポテトチップス60g(1袋) | 約340kcal |
板チョコ55g(1枚) | 約307kcal |
間食をアーモンドに置き換えることで、100kacl以上のカロリーカットができます。
また、食事前に食べる場合は、白米の量を減らしましょう。
白米のカロリーは、「160g(茶碗1杯ぶん):269kcal」です。
食事前にアーモンドを食べた時は、白米の量を半分に減らすとよいでしょう。
アーモンドに含まれる食物繊維がお腹を満たしてくれるため、白米の量を半分に減らしても、満腹感が損なわれることはありません。
アーモンドの種類
アーモンドダイエットに向いているアーモンドの種類は、生アーモンド、もしくは素焼きのアーモンドです。
砂糖やオイルで調理されているアーモンドは、カロリーの量がアップしますので、避けたほうがよいでしょう。
一緒に飲む飲み物にも注意してください。飲み物にもカロリーが含まれます。甘みがほしいからといって、砂糖が多く含まれる飲み物を飲んでいたら、間食をアーモンドに置き換えていても、太ってしまいます。
よく噛んで食べる
アーモンドを食べるときは、よく噛んで食べましょう。
噛むことで満腹中枢が刺激されるため、少ない量で満腹感を得ることができます。
無理に食べない
満腹感を得られたら、その時点で食べるのを中断してください。
アーモンドは、必ず20粒以上食べなければいけないものではありません。
食べたい欲求を抑えられない時に食べる”置き換え”が、アーモンドダイエットの目的です。
一気に食べなければダイエット効果が薄れる、ということもないため、朝・昼・晩に分けて、少しずつ食べていくのも良いでしょう。
一日に30粒以上食べないように注意しておけば、少ない量でもダイエット効果を得ることができます。
5.アーモンドダイエットの注意点
アーモンドはアレルギー症状を持っている人でない限り、安全な食品です。
しかし食べすぎると体に悪影響を与えることがあります。
太ってしまう
アーモンドは100gあたり606kcalの高カロリーな食べ物です。
少量で満腹感を得られる・ダイエットに効果的な栄養素が多く含まれている、という点がダイエットに向いているだけで、低カロリーな食べ物というわけではありません。
食べすぎは肥満の原因になります。一日に30粒以上食べるのはやめておきましょう。
お腹が緩くなる
アーモンドに含まれる不飽和脂肪酸は、脂質の一種です。
他の食べ物に含まれる脂質と同じく、摂取しすぎると体内で油分が分解しきれないため、お腹を下す原因となってしまいます。
口唇ヘルペス
長期間に渡って、大量のアーモンドを食べ続けていると、口唇ヘルペスが発症することがあります。
これはアーモンドに含まれるアルギニンという物質が原因です。肌荒れによるニキビではありません。
よく、アーモンドなどのナッツ類を食べると、ニキビができるという噂を聞きますが、これは事実無根のデマであり、アーモンドを食べたからといって、ニキビが増えることはありません。
むしろ、アーモンドには抗酸化作用を持つビタミンEが豊富に含まれているため、美肌にも役立つ食べ物となっています。
6.アーモンドダイエットの口コミ
実際にアーモンドダイエットはどれほどの効果があるのでしょうか。
アーモンドダイエットの口コミを見てみましょう。
アーモンドダイエットに成功した人の口コミ
”便秘気味だったお腹がすっきりです。ポッコリお腹がへこみました。”
”ナッツ好きなので、まったくストレスになりません。長期間続けられて、リバウンドもナシ!”
”2週間で5キロも体重が落ちました。効果絶大でびっくりです。”
アーモンドダイエットに失敗した人の口コミ
”もともとアーモンドが好きなので、アーモンドダイエットなら大丈夫!って思ってましたが、思わぬ落とし穴にハマりました。20粒じゃ物足りなくて、ついつい食べすぎてしまい、逆に太ってしまいました・・・。”
”テレビを見ながらポリポリ食べてたら、毎回いつの間にか1袋開けてるパターンで太りました。ながら食いが癖になってる人は向いてないかも??”
7.まとめ
アーモンドダイエットは、食べる量を減らすことを目的としたダイエットです。
アーモンドに含まれる食物繊維が少ない量で満腹感を与えてくれます。不飽和脂肪酸やビタミンEもダイエットに効果のある栄養素です。
ただし、注意しておかなければいけないのは、「食べ過ぎると太る」という点です。
そもそもアーモンドは低カロリーな食べ物ではありません。むしろ高カロリーな食べ物に分類されます。
一日に30粒以上のアーモンドを摂取すると、ダイエットどころか肥満の原因になってしまいます。
「食べれば食べるほど痩せるダイエット」ではなく、「アーモンドを食べたぶんだけ、食事量やカロリーを減らす」ということを意識して、アーモンドダイエットに取り組みましょう。